アキレスと亀

日本 2008年 119分(ヒューマンドラマ)+URL+http://www.office-kitano.co.jp/akiresu/


監督・脚本:北野武
CAST:ビートたけし/樋口可南子/柳憂怜/麻生久美子 etc...


Story:
真知寿は裕福な父親の趣味の影響もあって絵を描くのが好きになった。いつかは英才教育で画家になると将来が約束されていたが、突然両親がこの世を去ってしまう。全てを失い、どん底の人生でも絵をかき続け、美術学校に行くことになる。


一番最初、「あれ、俺、見ちゃいけない映画に入っちゃったかな?」と思ったけど大丈夫だった。
アンディのたこ八郎だったり、リキテンスタインな009というのはいい!
何気に短編映画の風景もあったり、楽しそうに作品を作るシーンがあったりらしいなとらしくないなが交錯する。


真知寿はどこで間違ったんでしょうね、生まれてきた場所・環境?画廊?パートナーの出現?学校?
最初は誰にだって生まれてからいくつかの才能を持っている。それを見つけ出すのは、自分だったり、理解してくれる(引き寄せてくれる)人だったり。しかし、少しでも道がそれるだけで才能をなくしてしまう。
というような話をどこかで見た気がする。真知寿はまさしくそんな感じなのかな?助言であったり、時代であったり・・・。
その道が切り開けたとしても、全ての人はそれを理解してくれる人であるかはわからない。と、こういう話は墓穴を掘るのでおいといて・・・


何はともあれ、タケちゃん狙いすぎだよー!という映画に仕上がってしまったのが見えてしまって。。。ほぼ日の連載もチラッと見ているし、いろんな感想もちらほら上がってきているんですから、こういうわけねー。という感じを出しながら見てしまう。これはよくないんだろうな。いろんなものに対するブラックユーモアだったり皮肉だったりはあるけど、それを拾うためにもう一度見に行くということは断じてなく、一度見たらいいのかな?と思わせられる感じも。最初の子供時代はもう一度見たい感はありますが。
そう考えたら、北野映画って役者に恵まれているなあ。という印象が大きいものになった(麻生久美子はどんなことがあっても好きなんだろな)。
各パートで真知寿の面倒を見る人はこれでもかという人ばかり。だけど、個人的に六平さんの役はある意味でインパクト大だった。ちょっとまて!っていう。
六平さんの「うちでやっていてもいいのに・・・」というセリフは見終わってから効いてきた。


「オイラのやりたいことは、こういうことだよ」というメッセージなんでしょうね。それは過去2作も同じか。
で、本人なりの答えは27時間テレビなのかな?
この映画に関しては、「誰かがこう言っているから見に行ってみよう。」という理由で見に行ったらダメで、本能と勢いで行くというレベルでしょうね。
ありだとするなら、TAKESHIS'・監督ばんざい!の流れで見ておくことで、それ以前の北野映画が好きいう人も「うーん。」だろう。
大きな意味で松本人志を肯定というかメッセージのように見えたのは何ででしょう。