Dr.パルナサスの鏡

原題:The Imaginarium of Doctor Parnassus
イギリス・カナダ 122分(ファンタジー) +URL+http://www.parnassus.jp/


監督:テリー・ギリアム
脚本:テリー・ギリアム/チャールズ・マッケオン
CAST:クリストファー・プラマー/ヒース・レジャー/リリー・コール/トム・ウェイツetc...


Story:
ロンドンの街角でショーを開いていたパルナサス博士は自分の娘が16歳の誕生日になる前、とても焦っていた。何故なら、悪魔との取引により自分の永遠の命と引換に娘が16歳になったとき悪魔に引き渡すという取引をしていた…


個人的に「dir.テリー・ギリアムの半生」となる作品でした*1
脚本もブラジルとバロンでタッグを組んだチャールズ・マッケオンだし、信頼感は大きいんでしょうね。作中の「俺がいなくなったら別の小人を探せばいいんだよ」と言うのはそんなふうに思った。
それとは別に序盤、(多分)メインとなる組み上げが完成されているんだけれども、そこは詳しくないのでいろいろは言えぬ。うん、まあ「あのマークやん!」とか「最初の賭け」など考えたらそうなっちゃうよね。
内容に関して言えば、キャスティングの無駄遣いというのはあるけれどもあくまでもヒースがメインにいて、トム・ウェイツ最高!という話だなぁ。鏡の中の世界は40年前の彼の頭の中を今のCGで作り上げたと言うのがすべて。ちゃんと酒場の入口にあったドアの口の動きがそれだし!モンティ・パイソンを見てれば「お前馬鹿だろ!」と言いたくなるシーン満載なのが憎たらしいというか。
しかし、トレーラーや話を聞いて舞台がギリアムな世界かと思ったら思いっきり近代のロンドンだった。馬車で轢いた舞台で繰り広げられ、そこらにいる若者やオバサン相手にショーを開く。後々を見ていけば「そういうことかなー」というのは判るんだけれど、
※ロンドンって、理想的な世界を見に行けたり魔法学校に行けたりするんだね、羨ましい。
バンデットQが物質主義に対するもの、ブラジルがアメリカ主義に対するものであればこれは現実主義に対するものになるんだろうか。


まぁ、この作品に関しては豪華な男優陣に引き寄せられて見に行った人たちは皆Mr.ニックの手招きに吸い寄せられたということになるのかな。
なにより、最後の最後の演出に安堵と苦笑いが。

・・・ネタバレぽいものです。




パルナサスはほっとけと言ったトニーを結果的に救い、トニーの一声でパルナサス一座をある場所で行い、トニーをどうするかパルナサス決断し、パルナサスは選択に疲れ、パルナサスはペーシーに「俺の判断は正しかったろ?」といわれ、ヴァルは…そしてラストは…

*1:本人も「これまでの自分の仕事を一望できる映画」というアイデアだったらしいけど+http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/cnews/20100129-OYT8T00606.htm+