BS-hiで昨日はじめて「HANA-BI」を観た

北野武作品は概ね見ていて、敬遠していたわけじゃないんだけれど、これだけぽっかりという状態だったのが不思議なくらい。一応、ヴェネチアで金獅子賞を獲ってる作品なのに。


観てわかったのは、そりゃあ欧州の映画ファンにキタノキタノ言われるわ。という作品だった。
映像の中から見て取れるキャラクターの感情といい。映像を見て感じろよ、といわんばかりにセリフ回しを殆どカットした部分というのもなんだか欧州作品ぽかった。
多少のコメディのエッセンスを入れて、暴力が多用される中でも笑いを作る。なんだか不思議な気分。
欧州欧州書いているのが馬鹿らしくなっているけれど、本当にそんな感じがした。
「ああ、なんで今まで見ていなかったんだろう?」と思った反面「いろんな作品を観た後にこの作品を観てよかった」とも思う。公開して少し時間がたったあとに見ていたら最後まで見ていないような気がする。
最後のビートたけし寺島進の会話からラストカットまでロケーションを含めて「いいね。」という雰囲気で見てしまった。終わりそうで終わらない、頭の中で"あるんじゃないか"という描写はないの?と思いつつそれでも終わらない。クレジットが流れてアメリカン・ニューシネマのような感覚。
HANA(花)は生の象徴、BI(火)は死の象徴か。ニクイね、たけちゃん。
あぁ、ソナチネ観たいなぁ。近いうちにNECOでやるから観よう。